ニコンF用に発売された標準レンズとして,はじめてF1.4という大口径比を実現したレンズである。ニコンF本体の発売よりやや遅れて,1960年3月に発売された。1962年3月には,後継モデルNIKKOR-S Auto 50mm F1.4が発売されている。そのため,NIKKOR-S AUto 5.8cm F1.4の発売期間は,あまり長くないものになった。
絞りリングの動きが固い。また,絞り羽根の動きが鈍いことがある。よく見れば,絞り羽根に油のような滲みも見える。絞り羽根を清掃する必要があるようだ。
目的地は,絞り羽根である。前玉から分解できれば楽に思うが,正面の銘板ははずせそうにない。鏡胴先端に小さなネジが見えたので,まずはピントリングをはずすことにする。
ピントリングにある小さな3つのネジをはずせば,ピントリングをはずすことができる。
つぎに,鏡胴の先にある小さなネジをはずす。
フィルタ取りつけ枠をはずすことができる。
ピントリングの動きを制限する,このプレートをはずす。両端の2つのネジをはずせばよい。
プレートの下に隠れていたものも含め,3つのネジがある。
これらのネジも,すべてはずす。
そうすると,レンズユニットをまるごと抜き出すことができる。
抜き出したユニットをねじると,2つに分割できる。
これで,絞り羽根を清掃することができる。
掃除をしたら,元通りに組み立てればよい。