マミヤM

動作不良の原因をさがそう

by ジャンク大帝

カメラについて

 1982年に発売された,フルオートコンパクトカメラである。マミヤが最後に発売した35mm判カメラは,1983年の「マミヤMタイムメモリー」という,「マミヤM」にクォーツデート機能を付加したものであった。「マミヤM」は,マミヤの35mm判カメラとして,最末期のカメラである。

入手

 2005年にジャンクコーナーから救出。

問題点

 全体が激しく汚れていた。表面の汚れは簡単にきれいになった。電池ボックスに腐食は見られず,レンズもきれいである。動作をチェックしているうちに,巻き上げが正常におこなわれていないことに気がついた。

分解

 シャッターレリーズをおこなったあと,フィルム送りスプロケットは送り方向に回転し,巻き戻し軸は巻き戻し方向に回転していることが確認できた。これは,巻き戻しモードの解除がきちんとされていないことに原因があると考えた。症状としては,そのあたりのカムかなにかが引っかかっているか,動きが渋くなっているものと推定した。
 軍艦部をはずすには,まずフラッシュ側側面のネジ2本,背面左下のネジ1本,上部中央のネジ1本,シャッターレリーズボタン側側面のネジ1本をはずす。さらに,グリップ部のゴムを剥がして,前面上部にあるネジ1本をはずす。
 内部を見ると,シャッターレリーズボタン周辺に腐食が発生していることがわかる。

復活

 1つの部品が,スプロケットに連なるギアを押さえこんだ状態で固まっていることが確認できた。これを上に動かすと,巻き上げは正常に動作するようになる。この部品の根元にも腐食がみられたため,ごく微量の機械油も使って清掃をおこなった。その結果,巻き戻しおよびその解除が正常に動作するようになった。

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